天才子役キ・ソユが圧巻の狂気を体現 韓国スリラー『侵蝕』本編映像公開
韓国発の精神崩壊スリラー『侵蝕』が、9月5日より新宿ピカデリーほか全国で公開される。韓国実写映画として初登場1位を記録した本作は、第29回釜山国際映画祭に公式招待されて以降、各国の映画祭を巡り、強烈な余韻を残してきた。
物語は、母親の愛と責任に苦しむ女性と、その前に現れる不穏な娘の姿を軸に進む。過去と現在、二つの時間軸が「予期せぬ侵入」によって交錯し、観客を息詰まる心理的緊張へと導く。触れるものすべてを狂気の淵に引きずり込む展開が、観る者の心を蝕んでいく。
出演は少女時代のクォン・ユリ、クァク・ソニョン、イ・ソル、そして注目を集める子役キ・ソユ。とりわけキ・ソユの存在感は圧倒的だ。過去には「良くも、悪くも、だって母親」や「私たちのブルース」などで可憐さと表現力を示してきたが、本作では無垢さと狂気を行き来する難役ソヒョンを演じ、観客を不安と恐怖に引き込む。撮影時わずか7歳ながら、その表情や声色の細部にまで緻密にアプローチし、実在感を放っている。
制作にあたっては児童心理の専門家が監修に参加し、過激なシーンは直接的に描かないなど、子役の心理的負担に配慮した手法が取られた。釜山国際映画祭で行われた質疑応答では、ソユ自身が「辛くなかった。楽しく撮影できた」と語り、最後には感極まって涙を見せる一幕もあった。

今回公開された映像では、包丁を手に紙を切り裂き、「地獄に行け」と母を罵倒するソヒョンの姿が映し出される。子ども部屋に血が滴る衝撃的な場面は、壊れた親子関係の末路を暗示し、観客に言葉を失わせる迫力を持つ。
キ・ソユの圧巻の演技が作品全体の狂気をさらに際立たせる『侵蝕』。韓国発スリラーの新たな到達点として、公開を前に大きな注目を集めている。
天才子役キ・ソユが圧巻の狂気を体現 韓国スリラー『侵蝕』本編映像
STORY:ヨンウンは水泳インストラクターとして静かな生活を送っていたが、その日常は7歳の娘ソヒョンの奇妙な行動によって次第に崩れ始める。彼女の小さな手が巻き起こす恐怖は日に日に増してゆき、母娘の関係は闇に包まれていく。そして、20年後──。特殊清掃の仕事に携わるミンと、新たな同僚となったヘヨン。それぞれ生い立ちに暗い過去を抱える2人は共に暮らし始める。しかし、周囲で次々と起こる不可解な出来事をきっかけに、2人の生活に不気味な影が忍び寄る…。過去と現在、2つの物語が交錯したとき、逃れられない狂気が姿を現す。
脚本/監督:キム・ヨジョン、イ・ジョンチャン
出演:クォン・ユリ(少女時代) 「仮釈放審査官 イ・ハンシン」、クァク・ソニョン「ムービング」、イ・ソル「D.P. -脱走兵追跡官-」、キ・ソユ「私たちのブルース」
2025年/韓国/韓国語/112分/カラー/2.39:1/5.1ch/原題:침범/英題:SOMEBODY/字幕翻訳: 平川こずえ/G 配給:シンカ
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9月5日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
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